-
実り Vol. 22010-07-29
この写真 たしか 去年の4月頃 UPした腐っているので 切り倒してしまおうと思っていた木
そしたら 桜の季節に愛らしいピンクの花をつけ
気が付いたら 実っていた
何の木なんだろう... ってずっと気になっていた
去年の夏は 一生懸命水遣りして
冬前に 根元に肥料を置いて
来年も咲くかしら と ぼんやりと思った
今年 去年よりもずっと青々とした葉を付け
実もひとまわり大きくなった
庭に出ていたら 隣の住人がひょっこり顔を出したので
なんの実かさっぱりわからないけど 今年は去年より立派に実った話をしたら
" それ 白桃 " と教えてくれた
震災のあった年に一杯実を付けて 崩壊した家の建て直し中に
人々の喉を潤したらしい
" 美味しかったのよ " 隣の住人は 懐かしそうにそう言った
たった二つだけ実った 桃
とても白桃だとは思えないくらい まだまだ小さい
去年は小さいまま落ちてしまったが 今年はもっと大きくなるんだろうか
大きく育ったら 隣の住人にあげよう
そんなことを思いながら 日々少しづつ大きくなる実を眺めていた
ある日の朝
実がぱっくりと割れていた
慌てて外へ飛び出し見てみると
裏側は すっかり鳥と虫にやられていた
やっぱり彼らは人間より一枚上手だ
ここぞという時期を逃さない知恵を蓄えている
あっぱれ あっぱれ
隣の住人には あと一年待ってもらおう
やめない成長2010-07-07年老いて 身の自由が利かなくなった時
私はいったい 何を思うのだろう
老後の心配など 今からする必要などないだろうが
老後に向けての準備というのは
実はもっと若い頃から みんな知らず知らずのうちに
その入り口に 足を踏み入れている気がする
ただ その時その時の選択が あとあとどう繋がっていくのかに
早くから気付くか 気付かないか だけなんじゃないだろうか
...と 最近思うようになった
親は言う
" こんな風になるなんて 考えたこともなかった "
" 自分だけは 死ぬまで元気だと思っていた "
自分の親ながら なんておめでたい人達なんだろう
自分の暮らしている環境
自分を取り巻いている環境
そんなこと 少し考えればどんな準備が必要かぐらい
わかりそうなものなのに
...と まだ彼らから見たら随分と若くて元気な私が
わかったような口を利くのは ただの傲慢か...
ただただ どんどんとすごいスピードで年老いていく自分に対応できず
おろおろ としている彼ら
体は変化していっているのに
心はなかなか変化しなくて 少しの環境の変化さえも受け入れない
頑なな心は 順応できないのだ なにもかもに
この人達は いったいどこでどうやって
これからの自分の人生に折り合いをつけていくのだろう
実はもう とっくの昔に 折り合いをつけたから 今こうなのか?
抗って生きることは 苦しくはないのだろうか
それとも 抗っているから なんとか生きているのだろうか
今の私には 知る由もない
私は 父や母の歳になった時
自分をどのように受け止める老人に 成長しているのだろうか
大人は 大人になったからといって
成長をやめてはいけないな と思う
『 楽しい老後のために 』 そんな綺麗ごとは どうでもいいけど
達観した老人になるための成長をしていく時期が
すでに始まっている気がする
だからと言って 何をしたらいいのかなんてさっぱりわからないし
人によって やることは全く違うのだろうけど
せめて 執着はいつの日も捨てて 変化を好む自分でいよう と思う
それはそうと
彦星と織姫は 今年はなんとか会えそうだ
前に会えたのは 2004年 だったらしい
二人が HAPPY な夜を過ごせますように... なんて
七夕の日は 少々乙女チックだ
旅の記憶 Vol. 23 20032010-06-24
イギリス ロンドン私の周りで イギリスに旅した人は
必ずと言っていいほど " よかった よかった " を
連発する
アフタヌーンティーはとても素敵だが
食べ物は全く美味しくないと聞いているし
イギリスに行くなら もっと他に行きたい国はたくさんある
これが今までイギリス行きを先延ばしにしてきた理由だった
ただ... 一つだけ私の心の中に イギリスにいつかは行かなければならない理由があった
『 メアリー ポピンズ 』
私と歳の近い人たちなら 一度は観たことがあるのではないだろうか
ミュージカル好きの私は 観るたびに 魔法使いのメアリーの魔法に心が躍った
最初から最後まで ワクワク の連続だ
メアリーの魔法は 固くなった大人の心まで徐々に解きほぐしていく
そのメアリーが ぴょんぴょん と軽やかに飛び回っていた 煙突が連なる屋根
広場中の鳩が 餌売りのおばさんのスカートの中に隠れた セント・ポール寺院
そして メアリーの魔法の呪文
『 Supercalifragilisticexpialidocious! 』
スーパーカリフラジリスティック エクスピオリドーシャス!
メアリーがこの呪文を唱えれば 不思議なことが次々と起こって
みんなどんどんハッピーになってゆく
高校生の頃 私は生理痛がひどくて 一ヶ月に一度は憂鬱な顔をしていた
夫と付き合って迎えた 初めてのお誕生日夫がプレゼントしてくれたのは シルバーのロケットペンダント だった
ロケットペンダント???
ひょっとして 写真とか中に入ってたりする???
それはちょっとナルシスト的で いただけないな~
などと思いつつ ペンダントを開いてみると
中に入っている紙切れに
Supercalifragilisticexpialidocious!
の文字が書かれていた
お腹痛のお守り
と照れくさそうに言っていた顔が 今でも目に浮かぶ
メアリーポピンズの話など それまで一度もしたことなどなかった
夫も 子供の頃に観たこの映画で心が踊った一人 だったらしい
このおまじないを 彼もよく唱えていたのだろうか?
と思うと 見た目とのギャップに 少し笑えた
私は すっかり大人になった今でも
困ったことがあったり どこかが酷く痛んだりすると
祖父と 母親と このペンダントが 三つセットで頭に浮かぶ
そうすると 不思議と気持ちが少し緩くなる
ロンドンは 思っていたよりずっと 静かで優しい雰囲気の漂う街だった
こじんまりとしていて 馴染みやすい
物を大切にするイギリス人の心が 風景の中に見えた
Well Keeping !!
と思わず言ってしまうほど
大切に大切に少しづつ育てられたであろう
家や庭が 郊外にはたくさんあって
それを見るだけでも 心がほぐされていく
街並みが美しい それだけで人は幸せになれるのかもしれない
メアリーが幸せにした人々が住む街 ロンドン
屋根の煙突の中を覗けば 今もメアリーが ぴょん と飛び出してきて
道にチョークで落書きすれば ぽーーーーーーん とその落書きの世界へ
連れて行ってくれるかも なんて
ほんとに そんな気がしてくる
きっと今も メアリーはこの街にいるな そう思った
母の頼みごと2010-03-17母の頼みって どうして断れないんだろう...
...と思う
だいたい 今回の頼みごとにしても
母が頼んできたからこそ O.K したわけで
というか O.K しなければ自分の気がすまなかっただけのこと
だった
「 体の調子が良かったら行こうと思って...
ずっと前から チケット買ってたんだけど...
島津亜矢 のコンサートなんだけど...
お母さん一人では 何かがあった時不安だし...
一緒に行ってくれるかな... 」
こんなことを 日ごと確実に天国に近づいているであろう母に頼まれて
断れる人がいるだろうか?
電話口で私の心臓は もう バクバク している
行くよ 行くよ そりゃ行くよ どこにでも付いて行くよ
...と思う反面
ちょっと近所のスーパーに買い物に行っただけで
しんどそうに つらそうにしているのに
どうして行きたいかな~ 疲れが出て 死んだらどうする気~~~
...と なにかしら訳のわからない腹も立ってくる
でも... どうせならやりたいことやって 疲れた果てにまた入院
の方が
じっと家にいて でもやっぱりまた入院 よりましか...
とも思うので
結局 一緒に行くことになる
幕が開いた
彼女の歌声が会場に響き渡ったとたん 涙が止まらなくなった
まだ一曲目 さびの部分にもかかっていない
なんなんだろう
こんなこと 初めてだった
何に泣いているのか 自分でもさっぱりわからない
島津亜矢
随分と前から 歌番組も見なくなったし 紅白歌合戦も見ないから
演歌の人なんて 全く知らない
せいぜい知っているのは 坂本冬美 ぐらいまで
なのに 彼女の歌声が づがんづがん づがんづがん と
体を揺さぶってくる
母は無邪気に手を叩き
ほんとうに幸せそうな顔をして聴いているその横で
いなかっぺ大将の涙のように
どばどば どばどば 流れ落ちる涙を どうしていいものかわからず
あげくの果てに
わーわー声をあげて泣きたくなった
声をこらえるのすら 息苦しくて 息苦しくて ただただ苦しい
会場を飛び出したいような衝動に何度も何度も襲われた
泣いてぐちゃぐちゃになっている私に気付かないわけはないだろうに
母が知らん顔をしてくれているのが 妙にありがたい
結局 最初から最後まで泣き続け
私のコンタクトレンズは 会場を出る頃には涙の蛋白質で白く曇り
視界は濁っていた
夫に迎えに来てもらってよかった と思う
こんな視界では 車の運転さえままならない
" どうやった? コンサート " と 夫
" すごくよかった ずっと泣いてた この現象 かなり想定外 "
" なんでやね~ん " と 夫は笑った
" そうそう 泣くほど島津亜矢は いいんよ わかるわかる " と 母
未だに なんであんなに泣いたのか 実の所はわからない
島津亜矢の歌声は確かに素晴らしかったし 心に びんびん きたけれど
それだけじゃない きっと
演歌は心の故里だというけれど
母がいつの日か逝ってしまったら
私は 母を想って思い切り泣くために
演歌歌手のコンサートにまた行くのかもしれないな...
と 思ったりした
-

















