ヒプノセラピスト養成講座の実習の中で、私は小さなリスの形であらわれたインナーチャイルドに出会いました。わたしはふとリスに絵本を読んであげたい気分になりました。
リスを撫でながら絵本を読んでいると、リスは安らいだ表情で眠ってしまいました。手のひらでリスの体温と呼吸を感じていると なぜか堰を切ったように涙があふれてきました。リスとのふれあいの中で、わたしは幼い頃に母と過ごした時間を思い出していました。
わたしの母は、教師として勤めていました。母は学校が楽しくて仕方がなかったようですし、わたしも母のクラスでの出来事を聞くのが好きでした。
母と過ごす時間は限られていましたが、母は毎晩欠かさず、寝る前に絵本の読み聞かせをしてくれていました。仕事で疲れ切った母が本を読みながら眠ってしまったときは、わたしが続きをせがむように母を起こしたり、悲しいお話のときには ふたりで涙をながしたりと、幼いわたしと母とのあたたかく親密な思い出がよみがえってきたのです。わたしはリスとのふれあいを通して、母に甘えたかった幼い頃のわたしの感情を解放し、母のわたしへの愛情を感じました。
それまで読み聞かせをしてもらったことなど、まったく思い出すことはなかったのですが、α波になった途端に潜在意識の中からあらわれてきたことに驚きました。人との和を重んじるように、つねにまわりの空気を読むように厳しく育てられたことに反発を感じていたときだったので、このタイミングでわたしに必要な気付きだったのだと思います。
ありがとうございました。ヒプノセラピーをさらに学んでいくのが楽しみです。
(20代・女性)
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